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本当にあった恐ろしい航空事故

機長が自分の子どもを操縦席に座らせた結果、自動操縦が解除され墜落【アエロフロート航空593便】

更新日:

人類が空を飛び始めてからおよそ100年、その歴史の中で様々な航空事故が起こってきました。飛行機の事故は悲惨な結末になることが多いです。墜落すれば命が助かる可能性は極めて低いからです。乗員乗客全員が亡くなることも珍しくありません。

墜落事故により犠牲者が出てしまうのは悲しいことですが、事故が起きるからこそ問題点や改善点が見つかり、それが今後の空の旅の安全へとつながっていきます。事故が起こるたびに、再発防止のための技術やルールは進化していくと言ってもいいでしょう。

ここでは、「本当にあった恐ろしい航空事故」をテーマにこれまで事故の中でも特に恐ろしい原因、またはひどい原因で起きた事故を紹介していきます。そして事故をきっかけに航空業界がどう変わったのかも簡単にですが説明していきます。

今回紹介するのは「アエロフロート航空593便墜落事故」です。

 

アエロフロート航空593便墜落事故

概要

日付:1994年3月23日
便名:アエロフロート航空 593便
乗客数:63
乗員数:12
死者数:75(全員)
生存者数:0
機種:エアバスA310-304

1994年3月23日、アエロフロート航空593便はロシアのシェレメーチエヴォ国際空港から香港啓徳空港に向かって出発しました。離陸からしばらくした後、機長が休憩に入ります。ここからは交代機長が代わりに操縦桿を握ることになりました。

この便には交代機長の息子と娘、そして友人パイロットも搭乗しており、友人パイロットが交代機長の息子と娘をコックピット見学に誘い、コックピットの中に入りました。交代機長ははじめに娘を操縦席に座らせ操縦桿を握らせました。その次に息子を操縦席に座らせ、同じように操縦桿を握らせます。自動操縦でコースが決められているため、操縦桿を傾けても機体は傾きません。機長もそれを知っていたためしばらく息子を操縦席に座らせていました。

しかし、息子が操縦席に座ってから数分後、機体が傾きはじめます。なぜ傾いているのか原因が機長たちにはわかりません。しかしその間にも機体は傾き続け、ついには傾きは45度を超え乗員乗客は強いGに襲われます。機長は息子に席を替わるよう言いますが、強いGがかかっているため席から立つことができません。その間にも機体は傾きながら降下しています。そんな中、副操縦士が操縦桿を引き、傾きを修正し機首を上げることに成功しました。

Gがおさまったところで機長は息子と席を替わり操縦桿を握ります。しかし今度は操縦桿を引きすぎていたために機首が上がりすぎました。機首が上がりすぎると機体は失速し落下し始めます。機体はスピン状態となり急降下していきます。機長たちは回復を試みますが、すでに高度が足りず標高400メートルの山地に激突しました。

事故原因

・子どもによる操縦
現在では考えられませんが、以前はコックピットへの出入りは比較的自由でした。(9.11以降コックピットへの扉は常にロックされるようになりました。)しかし、コックピットへの出入りは許可されていてもパイロット以外に操縦桿を握らせるのは航空業界では許されざる行為です。にもかかわらず機長は子どもに操縦桿を握らせてしまいました。これが事故のきっかけとなりました。

・自動操縦の解除コマンドが知らされていなかった
自動操縦装置とはコンピュータによって航空機の速度・高度・方向を管理するシステムです。しかしこの機体(エアバスA310-304)は操縦桿を30秒間押さえることで自動操縦が解除されるようになっており、これは機長たちにも知らされていませんでした。さらに自動操縦が解除されても警報がならないようになっていたのです。機長の息子が操縦桿を30秒以上傾けたことにより自動操縦が解除され、そしてそのことに機長たちが気がつかなかったのが原因の2つ目です。

・異常な飛行状態からの回復方法を充分に教わっていなかった
機体が傾き降下し始めた際に副操縦士は操縦桿を引き機首を上げました。しかし機首を上げすぎたために失速し再び落下しました。この失速の前に操縦桿から手を離していれば墜落防止のメカニズムにより機体は自動的に体勢を持ち直していたということがフライトシミュレーターの検証により判明しました。しかしこの操作をパイロットたちは教わっていなかったのです。これが原因の3つ目です。

事故以降の改善

・自動操縦が部分的に解除されることが明らかになり、パイロットへの説明が徹底された
・異常飛行から回復するための操縦訓練が行われるようになった

-本当にあった恐ろしい航空事故

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